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 ホーム > 受験生とカラダTop > No.2 「生活リズム」が勝負のカギを握る
 
 生活が不規則になりがちなのが受験生の常。でも効率よい学習法と生活リズムは切っても切れない関係にある。『持てる能力を最大限に発揮するには心と体のコンディションを整えることが重要』と語る、神経内科・頭痛専門医の大和田潔ドクターに、そのメカニズムや正しい生活リズムのつくりかたを教えていただいた。
● サーカディアンリズムって?
 
 先生、相談にのっていただけますか? がんばって夜遅くまで勉強しているのですが、このままでは、体調が崩れやしないか不安になってきました。
 
 
大和田先生
 キミの不安はもっともだと思いますよ。ではまず自分の生活スタイルを振り返ってみてください。何時に起床・就寝し、勉強はいつやっていますか? 夜ふかしして朝起きるのがつらい生活になっていませんか?
 脳活動からみると、夜の3時間は朝の1時間にしか相当しないこともあるんですよ。眠いのをガマンして夜遅くまで勉強し続けているのは、時間の使いかたとしてひじょうに効率が悪いです。
 
 
エッ、それじゃ困ります。
 
 
 サーカディアンリズムって聞いたことがありますか? 私たち人間は、カラダ に備わっている体内時計によって、リズムを刻みながら変化させています。この生体リズムがサーカディアンリズムです。毎日、24時間の周期にリセットしながら暮らしています。
 常に活発に働き続けていると体だって疲れるでしょう? だから1日の生体リズムに沿って、ちゃんと休憩を入れているわけ。ホルモンの分泌、体温、血圧、交感神経と副交感神経など、体のさまざまな機能は規則正しく1日のリズムをきざみながら、毎日毎日生命をつむいでいます。
 
■受験を乗り切る生活■

< サーカディアンリズムを知ろう >
秋葉原駅クリニック 大和田潔先生監修
 
 なるほど! 夜になると眠くなり、朝、目が覚める日々を繰り返しているのも、サーカディアンリズムのなせる技ですね。
 
 
 その通り。私たちが睡眠モードに入ることができるのは、日が暮れると脳の松果体という部分からメラトニンというホルモンが分泌され、睡眠のスイッチが入るからです。朝、メラトニンの分泌が減っていき覚醒します。太陽の光をあびれば完璧。
 体温も、朝、目が覚めると体にためておいた糖や脂質のエネルギーを使って上昇し、夕方からは睡眠を迎えるために低くなっていきます。
 
● 自己管理が重要!!
 
 体って精巧でデリケートなんですね。
 
 
 その通り! よく気がついたね。だからこそ自分の体としっかり向き合い、自己管理することが重要。サーカディアンリズムは、一朝一夕につくられるものではありません。体内時計はぴったり24時間ではなく、ちょっぴり長く作られているので、ほうっておくと毎日少しずつずれてしまいます。早起きして光を浴び、早めに寝れば調整することができて、サーカディアンリズムが自然に整っていきます。
 眠いのを我慢して夜遅くまで勉強し続けていても、脳の中ではメラトニンの分泌がどんどん増えて行きます。 そのため残念ながらその間は、パフォーマンスは向上しないんです。
 
 
 やり方の悪い忍耐や根性だけでは、辛いわりに実りが少ないんですね。
 
 
 睡眠時間を削ってまで勉強したくなる気持は分かります。でも遅くとも夜11時くらいまでに床につき、朝5時か6時に起床して勉強しましょう。学生さんは7時間は寝たほうが良いです。
私たちの生命活動は、「体の生理的欲求」と「自分の意志」の合作です。 メラトニンが分泌されて眠っている時でも、もし身に危険が迫ればいくら眠くても起きて逃げられますよね? 意志の力で生理的欲求は一時的に抑えることはできます。
 でもそれを長く続けていると、体にじわじわと負担がかかって、いつのまにか体調を崩すことにもなりかねません。生理的欲求を理解し、サーカディアンリズムを大切にしながら自分の意志の力で心と体のコンディションをベストに整えることが大切です。そうすれば、自分の持てる能力を最大限に発揮できるはず。
 
 
 自分の体が発信するシグナルは 自分にしか分かりませんものね。
 
 
 そうです。体からのメッセージによく耳を傾け、正しいリズムに沿った生活を送りながら受験に臨みましょう。『しっかり健康体をキープしながら、あの大変な時期を自分で乗り越えた』という成功体験は、受験が終わって大人になっても皆を支え続けるでしょう。
 
 
 すぐに実践が鍵ですね! 次回は、注意点などを詳しく教えてください!
 
 
- - - - - - - - - - - No.3 へつづく - - - - - - - - - - -

元科学少年の進路の選びかた
■進化する世界に向かって進もう■
 
 ボクは新しモノ大好きな科学少年でした。とくに昆虫や建築、宇宙などに関心がありました。工作も得意で、何もない所から新しいモノを創り出すことにワクワクしたものです。でも決められた作業を規則正しくこなすようなことは苦手。家庭科でやった編み物は、一生懸命作っても目を数え違えました。自分だけ友達と違う変な網様のおかしな形になってしまい、ろうかに飾られた時には大笑いされました。
 建築も良いと思いました。でもコンクリなどの硬い建材に愛着がもてませんでしたし、僕には、どんどん新しくなるというワクワク感が少なかった。
 ところが、医療や生命科学に目を向けると、これがすごい。最近のiPS細胞もそうですが、パラダイムシフトが常に起きていました。DNAや遺伝子操作なんてここ数十年の話。昔は分からなかった原因が分かるようになったり、何も施すすべが無かった人でも治療方法がみつかったりなど、医療現場は瞬く間に全く新しい世界に生まれ変わります。何より命やカラダの機能を理解する科学を通して、他の人の役に立てることに心ひかれました。「将来自分が取り組むならこの世界だ」と、新しもの好きの科学少年だった私は、そう思いました。まだまだヒトのカラダは謎だらけで、新しい発見が相次いでいます。新しいものを作るのが好きなのは変わりません。今では診療のかたわら、医療知識を駆使して、体を良くするための楽しい体操を作っています。
大和田潔先生プロフィール
1965年、東京生まれ、東京都立両国高校卒。
福島県立医科大学卒業後、束京医科歯科大学神経内科にすすむ。
東京都立広尾病院、武蔵野赤十字病院にて救急診療の後、東京医科歯科大学大学院にて基礎医学研究を修める。青山病院医長を経て、秋葉原駅クリニック院長。
頭痛専門医、神経内科専門医、総合内科専門医、東京医科歯科大学臨床教授、米国内科学会会員、医学博士。著書に『頭痛(新版)』(新水杜)、『副作用』、『知らずに飲んでいた薬の中身』(祥伝社新書)、『こどものおいしゃさん』(篠原山版新書)など。医療コラムを連載しており、医療分野のメディアでの紹介、講演会など多数。
http://www.ekic.jp
 
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