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受験生とカラダ 受験に強くなるカラダとココロの知識No.3 追い込み勉強は本当に有効?「生活リズム」実践ポイント
 前回に引き続き、神経内科・頭痛専門医の大和田潔ドクターご登場!今回は「生活リズム」を整えるための実践ポイントについて教えていただいた。※「生活リズム」のおさらい
● 「追い詰められると頭がさえる」は間違い?
 
 前回、サーカディアンリズムと呼ばれる生体リズムを大切にして、心と体のコンディションを整えようというお話をうかがいました。そこで具体的に受験生活でどう実践していったらいいのか、アドバイスをいただけますか?
 
 
大和田先生
 夜遅くまで勉強をしなくてはならない場合って、あらかじめ効率よく準備ができなかった時が多いものです。なかには『ボクは追い詰められるとすごく頭がさえるんだ』と自慢する人もいるけど、それは間違い。ものごとを先送りして危険(リスク)がやってこないと、腰を上げない人のことを「リスクテイカー」と呼びます。ギリギリ直前になって一生懸命寝ないで勉強し、試験に突入するかたちになると、体のサーカディアンリズムも心の安定も崩れ、良いパフォーマンスを生みません。受験は長丁場の勝負。早い時期から繰り返し繰り返し学ぶ習慣をつけておけば、試験前は頭の整理のため少し復習するだけで十分になります。
 
 
耳が痛いです。ついエナジードリンクを飲んだりして夜遅くまでがんばってしまいます。
 
 
 シャキッと目を覚まさせようと、夜に飲み物でカフェインを摂ると精巧なリズムを狂わせてしまう恐れがあります。脳は『寝る』と言っているのに、カフェインに叩き起こされ、寝ているようで寝てないような中途半端な状態が続いてしまいます。カフェインの効果が切れて、やっと脳が『あきらめて寝るか』となった頃は、すでに朝方。だから昼過ぎのカフェインは控えたほうがベターですよ。
 
 
 分かりました。さわやかに目覚めるよう、もっと気をつかうことにします。
 
 
 夜、インターネットに夢中になっている人も要注意。パソコン画面からのバックライトは体内時計に影響する恐れがありますから。ネットは禁止とは言いませんが、夜10時以降はおしまいにして、脳を鎮めて早めに床につきたいものです。朝6時位には起きて、外で深呼吸。太陽の光を浴びてメラトニンをストップさせれば問題もスラスラ解けるはずです。
 
 
 試験当日に万全の体調に整えておきたいですもんね。
 
 
 試験とは、覚えたものをアウトプットする作業です。試験の時間帯である午前中に問題を解いて書き出すというアウトプットの勉強、午後は講義を聴く・調べものをするなど、脳にインプットする勉強をしてみましょう。試験が近くなったら、こういった本番の時間帯を意識したシミュレーションをして、脳を慣れさせておくと効果があるかしれません。
 
 

 なるほど!トライしたいです。

 
 
「ながら」勉強も効果的?
 早起きしたら、軽い運動をしてから試験に臨むのもお薦めです。脳内の神経回路のつながりがよくなり、覚醒度も上がります。体操やラケットの素振り、スクワットなど負担にならない程度の運動を習慣化すると、頭がさえてきます。
 
 
 勉強に集中させるのに、プラスαのいろんな工夫があるんですね。
 
 
 受験は長丁場になります。すき間時間に、複数の作業を並行して行う有効利用もお勧めです。例えば、通学や食事、トイレ、お風呂、身づくろいなどの時間に英語教材を聴く。習慣化された作業中は、脳に余裕が生まれています。また、運動は思考を活性化させたり、まとめたりする作用があるので、あえて電車では座らず、立ったまま平衡感覚や筋肉を使いながら単語帳を覚える・・・など。忙しいエグゼクティブは、公園をランニングしたりジムでトレーニングしながら勉強したり、雑誌のインタビューに答えたりしています。時間にリミットがあり、忙しい学生さんにも応用できる方法です。リアルに脳をどう鍛えるかが問題。テレビやスマートフォンは、できるだけ短い時間にコンパクトに。
 
 
 “運動”の次は“食”に続きそうですね。
 
 
 正解です。栄養バランスの取れた食生活はもちろん大事ですが、その上でDHAを含む魚介類をたっぷり食べましょう。外国の研究者に、『戦後、焼け野原から復興し、日本人が頭脳を使って活躍し続けてきたのは、魚食だったから』と言われているほどです。
 
 
 受験を通して学ぶことは、受験する科目だけではないんですね。
 
 
 受験は自分で乗り越えなくてはならない、長い人生の最初のハードルです。広い意味でのさまざまなことを学ぶ良いチャンス。心身を鍛え、整え、充実感を持って受験を乗り切りましょう。
 
■大和田ドクター流受験勉強法■
 
 ボクは、最初に好きな所から取りかかり、そこから攻めていくという勉強法をとりました。まず、絶対大丈夫と思われる得意な場所を作ります。その「足場」から周りを広げていき、苦手な所をどんどんつぶしていきました。不得意なところを征服していく過程で達成感を味わえます。マクロでは苦手な科目でもミクロでみると、どこかに必ず少しは得意なものが混ざっているはずです。その部分を「足場」にしましょう。挫折感は心を萎えさせるので、根性論は捨てて自分を鼓舞できるように進めることが大切です。
 人間の脳は、「興味がわくことしか覚えられない」ようにできています。
とても苦手だった歴史では昔の人物に興味を持とうと小説を読みました。するとあまり試験には出ない、現在につながる明治以降の時代に好きな部分ができました。つながりをたどっていくことで試験に出る古い時代に暗記を広げていくことができました。昔の話にまったく興味がわかなくても、あきらめてはいけません。
 英語が苦手だった軽音の友達が、好きな洋楽の歌詞をまるごと覚えたりして英語力をアップさせていたことを思い出します。ロックの歌詞はスラングばかり。直接は試験にあまり役立たなかった。でも、スラングから派生した受験単語を覚えて、ちゃんと英語力アップしていました。自分でつくりかえた英語の歌詞の下手くそな曲を我慢して聴いてあげたのも友情だと思っています。
 みんな、有限の能力の中で頑張っている。どんな方法でもよいので、人間の脳のクセ、自分の脳の特徴を利用して、最大のパフォーマンスを引き出せるようにがんばりましょう!
大和田潔先生プロフィール
1965年、東京生まれ、東京都立両国高校卒。
福島県立医科大学卒業後、束京医科歯科大学神経内科にすすむ。
東京都立広尾病院、武蔵野赤十字病院にて救急診療の後、東京医科歯科大学大学院にて基礎医学研究を修める。青山病院医長を経て、秋葉原駅クリニック院長。
頭痛専門医、神経内科専門医、総合内科専門医、東京医科歯科大学臨床教授、米国内科学会会員、医学博士。著書に『頭痛(新版)』(新水杜)、『副作用』、『知らずに飲んでいた薬の中身』(祥伝社新書)、『こどものおいしゃさん』(篠原山版新書)など。医療コラムを連載しており、医療分野のメディアでの紹介、講演会など多数。
http://www.ekic.jp
 
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