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武蔵野美術大学

Pick up! 注目の学科紹介 【建築学科】

武蔵野美術大学(ムサビ)建築学科では、現在358名の学生が学んでいます。開設より50余年の歴史を持つ建築学科、そこで学ぶ建築とは?

充実した意匠デザイン系の学びはもちろん、構造デザインでも実践教育のパイオニア


武蔵野美術大学 造形学部 建築学科 教授
Yasutaka Konishi
小西 泰孝 先生
専門分野:構造デザイン、構造設計、構造力学

Profile
1970 年生まれ。東北工業大学卒業、日本大学大学院理工学研究科修了。佐々木睦朗構造計画研究所での構造設計実務を経て、2002 年に小西泰孝建築構造設計を設立。構造デザイン、構造設計、構造力学を専門とし、研究テーマは「建築と構造の融合」。建築を主とし、工作物、橋梁、什器、インスタレーションなどを含んだ、さまざまな規模・用途での構造コンサルタントを手掛ける。主な著作に『ヴィヴィッド・テクノロジー 建築を触発する構造デザイン』(共著、学芸出版社刊)、『構造デザインの歩み 構造設計者が目指す建築の未来』(共著、建築技術刊)などがある。


実績ある実践教育で、建築デザインをアートやデザインの側面から学ぶ

 一般的に建築学科というと工学部にある学科がほとんどで、ムサビのような“美大の建築学科”というのは日本ではまれだと思います。建築学には意匠デザインと構造デザイン、つまり芸術と工学の側面がありますが、まだ建築が工学をベースとするものとされていた時代、芸術の立場からの研究が必要であるとして、1964年にムサビの建築学科が設置されました。つまり、大雑把に言ってしまえば、ムサビの建築はアートやデザイン(造形)、工学部の建築はエンジニアリングやテクノロジーと、学ぶ観点の違いがあります。
 さらに、ムサビの建築学科は、とにかく実践で鍛えるというのが開設以来の教育の柱で、とくに設計演習の授業に時間をかけます。また、建築に関する各分野のプロによる実務的な教育も特長です。学科開設当時はまだ、建築学科は研究者が指導するのが一般的で、珍しい教育方法でしたが、ムサビではこれら演習やプロの指導で、現場ですぐに手を動かしてものをつくれる人を世に送り出す教育を行ってきました。


アートとエンジニアリングを融合し新たな建築デザインをめざす

 私が専門としているのは「構造」のデザインです。すべてのものは構造によって形が成り立っていますが、構造デザインは基本的に形と材料の組み合わせという視点で建築を考える、幾何学と物理学の法則を用いたエンジニアリングの領域です。
 造形の側面から建築を学ぶ場であるムサビの建築学科ですが、工学領域の学びをどう扱っているかというと、これらの領域も学科開設当初から実務者が専任体制で教えています。構造の分野では、織本匠先生という、日本で最も初期に構造設計を専門に行う設計事務所を設立した、構造設計の草分け的な第一人者を招聘しています。今では構造設計も仕事として実践している人が教えることが多くなりましたが、当初はそのような教育を行う大学は他にはほぼなかったと思います。
 つまり、ムサビの建築学科は、実は実践的な工学教育でも先駆け的な存在なのです。キャンパス自体も、芦原義信の設計で織本匠の構造設計による先取的なデザインの建物が点在し、学生たちはそんな環境の中で学んできました。
 私自身、こういった歴史をもつムサビの構造設計教育を担っているわけで、責任重大です。建物はエンジニアリングがなければ建ちません。造形としての建築を考える際にも、構造をデザインの一部として取り入れ、バランスよく考える。それができる人を世に送り出したいと考えています。
 現在の建築設計は、技術や知識の高度化が進んだ結果、意匠や構造、設備など、専門ごとに分業で行われるようになりました。しかし、この手法では、「せっかく美しく設計したのに、地震が来たら構造的に危ないからと余分な柱を付けられた」など、工学が表現を妨げる形にもなりがちです。
 そこで、意匠と構造、さらに設備や環境など並行して考えることで、すべての要素が融合した建築をめざしています。これにより、従来は妨げになっていた工学的な要件もプラスに転じさせ、構造そのものが意匠となるような、新しい表現もできるのではないかと思います。
 構造デザインでは「構造のためだけの構造ではない」という言い方をするんですが、私のスタジオ(研究室)に入った学生たちも、意匠デザインを専門とし、自分のデザインに生かすために構造を学ぼうとする学生がほとんどで、“意匠デザインを高めるエンジニアリング”を研究しています。



©石上純也建築設計事務所

「構造」ってなに?

形あるすべてのものがもっているその形を成り立たせる仕組み
写真は小西先生が構造デザインを行った「テーブル」(設計:石上純也建築設計事務所)。実は天板の厚さは4.5 ミリしかないが、構造デザインのエンジニアリング手法でテーブルとして実用できる強度が与えられている。建物に限らず、ものには必ず「構造」があり、それによって形が成り立っている。構造デザインの技術は、すべてのもののデザインに骨格としてかかわってくるのだ。


在学生の話

武蔵野美術大学 造形学部 建築学科4年 南雲雄大さん
広がる興味に応えてくれる親身な先生たちと多彩な授業
子供のころから美術に興味があったんですが、数学が得意なので建築に向いていると考え、意匠に強くて学びの自由度も高い、ムサビの建築学科に進学しました。アートやデザインの技法を学べたり、他の学科の授業も受けられたりと、とても刺激になっています。構造デザインにも興味があって、今は小西先生のスタジオに所属しています。意匠デザインとは違ったものの見方を教わることができて面白いです。将来は意匠の仕事をしたいので、意匠設計や概念的なことで他の先生にも話を聞いたりしますが、みなさん親身に教えてくれて、とてもいい環境だなと感じています。